2011年1月26日水曜日

<パロマ中毒事故>元社長らに有罪判決 東京地裁

 パロマ工業(名古屋市)製湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、業務上過失致死傷罪に問われた元社長、小林敏宏被告(72)に対し、東京地裁は11日、禁固1年6月、執行猶予3年(求刑?禁固2年)を言い渡した。同社元品質管理部長、鎌塚(かまつか)渉被告(60)は禁固1年、執行猶予3年(求刑?禁固1年6月)とした。判決で半田靖史裁判長は「多数の死傷事故発生を認識しながら抜本的な事故対策を怠った」と指弾した。

 製品の欠陥ではなく販売後の修理業者による不正改造で起きた事故で、メーカートップの責任が問われた異例の裁判。弁護側は▽修理業者を指揮監督する立場になかった▽業者に不正改造の禁止を連絡しており事故はなくなったと思っていた▽全国的な防止策を取ることができたのは経済産業省だけ??などと無罪を主張していた。

 判決は、小林元社長らが消費者への注意喚起の徹底や対象機種の点検?回収などの対策を怠ったと認定。「直接の原因は不正改造だが、被告らにはガス器具製造?販売企業として消費者の生命の安全を優先した対応が求められていた」と指摘した。

 判決によると、不正改造された湯沸かし器の事故で85?01年に計15人が死亡。このうち14人の死亡を小林元社長らは認識しながら、回収などの安全対策を怠り、05年11月に東京都港区のマンションで大学生の上嶋(じょうしま)浩幸さん(当時18歳)をCO中毒で死亡させ、兄孝幸さん(29)に重傷を負わせた。

 浩幸さん宅の湯沸かし器を不正改造した業者は既に死亡している。【伊藤直孝】

 小林、鎌塚両被告の話 我々の主張が認められず残念。判決内容を精査して控訴するか検討したい。

【関連ニュース】
パロマ中毒死:11日判決 遺族「安全対策の不備認めて」
パロマ工業の家宅捜索=名古屋市瑞穂区2007年1月27日
<参考記事>パロマ湯沸かし器の事故で15人が中毒死(06年7月15日)

引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト

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